BCP対策にクラウドを利用することは有効なのだろうか?

つい先日も南海トラフ巨大地震注意の臨時情報が発表されたが、昨今、地震だけでなく台風、大雨などの自然災害の他にもコロナウィルスによるパンデミック、サイバーテロやシステム障害のような人的災害をニュースを聞いたり目にしたりしますが、いざという時に備えは大丈夫でしょうか。そんな時よく耳にするのがBCP対策という言葉。

BCP対策とは、事業を継続できるように準備しておくこと。事業継続計画とも呼ばれ、企業のリスクマネジメントの一つとして注目されています。災害が発生したとき、被害を可能な限り抑えつつ素早く復旧して事業を継続することを目指します。具体的には、重要なデータのバックアップや安否確認のフロー構築、緊急時のマニュアル策定など、幅広いBCP対策が重要視されています。 

大きな災害は勿論ですが、身近なリスクとしてはデーターの損失であると言えます。ではどうリスクヘッジをなされていますでしょうか?外付けHDDに毎日バックアップしている。NASに1週間に1回バックアップしている。クラウドにバックアップ(同期)している。どれも間違いではないと思います。只、BCP対策の主要な目的としては、1.事業資産の損害を最小限に抑制。2.中核事業の継続あるいは早期復旧にありますので、データの安全が担保されるのは勿論ですが、その後早期復旧が求められます。そういった際に事務所が壊滅的な状態ですと事務所を復旧させる為に時間を要してしまいます。そういった時などはクラウドサービスは有効になってきます。他の場所で端末(PCなど)とネットワーク接続出来れば、最小限の機能を果たせます。大方クラウドサービスはデーターセンターを複数箇所持っており、地震災害などで一部のデーターセンターへのアクセスが出来なくなっても、他のバックアップ先へ自動的に繋がる機能を持っており、いつも通りにデーターへアクセス出来るメリットを持っています。只、100%大丈夫かと言えば疑問です。例えば通信障害が発生しますとクラウドサービスは、全く用をなさなくなります。その際は、外付けHDD、NASなどのオンプレミスであれば、端末(PC)に繋げばすぐに目的のデーターにアクセスできます。

結局は、クラウドサービスとオンプレミスの2系統でのデーター管理がBCP対策としては必要ではないかと思います。